DataSnipper、UpLinkを買収しAIによる監査業務自動化を強化

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監査を自動化する主な7つのメリット

Author:
Kazuha Michifuji
Kazuha Michifuji
Published:
November 27, 2024

デジタル化が進む今日のビジネス環境では、監査人の役割がどんどん進化し複雑になっています。正確でスピーディー、しかも高品質な監査が求められる一方で、業務量は増え続け、規制も次々に変わる…こんな状況なので、監査人が抱えるプレッシャーがどんどん重くなっているのが現状です。そこに加えて、従来の監査プロセスは非効率なうえにエラーも起こりやすく、現在のビジネス要件に対応するには限界がきています。

ここで登場するのが監査の自動化。業務を効率化し、監査の精度をアップさせるだけでなく、監査人のストレスの軽減も実現します。

この記事では、監査自動化の主な7つのメリットをご紹介し、監査業務にどのような変革をもたらしているのか解説します。

目次

監査自動化の主な7つのメリット

  1. 最大限の業務効率化とコスト削減
  2. 信頼できる、エラーフリーの監査を実現
  3. 監査範囲の拡大
  4. リスク評価の精度向上
  5. 監査証跡により透明性を確保
  6. 継続的監査が可能に
  7. 仕事の満足度とワークライフバランスの向上

まとめ

監査自動化の主な7つのメリット

1. 最大限の業務効率化とコスト削減

監査を自動化する最大の魅力の一つは、業務効率が大幅に向上すること。

監査業務には、顧客からの資料収集や金融取引の検証、不足情報の追跡といった反復的で時間のかかる作業が含まれます。これらの作業は単調で、長時間向き合ってると精神的に疲れてきますよね。

自動化技術を活用すれば、これらの単純作業を高速かつ正確にこなすことができます。例えば、情報抽出や取引の照合、クライアントへのフォローアップといったプロセスが自動化されるため、反復作業にかかる時間を大幅に短縮できます。同時に、監査人はこれらの作業にかける時間を減らし、より付加価値のある業務に集中できるようになるため、費用対効果のアップも実現できます。

2. 信頼できる、エラーフリーの監査を実現

従来の監査では、ヒューマンエラーが避けられません。入力ミスや資料の内容の誤解、細かい情報の不一致の見落としが、後で大きな問題に…なんてことも。

自動化ツールなら、これらのリスクをグッと減らせます。

さらに規制に変更が加わった場合も、システムをアップデートするだけでOK。大掛かりな研修やワークフローの変更も不要です。

修正すべきエラーが減り、レビューに費やす時間が短縮され、より信頼性の高い監査レポートの作成が実現できることで、クライアントを含む様々なステークホルダーからの信頼も向上します。

3. 監査範囲の拡大

従来の監査ではサンプリングが一般的でしたが、自動化技術を活用すればデータセット全体を分析することが可能になります。すべての取引を対象に異常や情報の不一致を検出できるので、より高品質な監査を実現できます。

特にAIを活用したツールなら、非構造化データ(PDF、請求書、メールなど)を読み込み、必要な情報を抽出し、構造化データ(表形式のデータなど)にまとめることも可能。監査人はより網羅的に情報を検証できるようになります。

これらにより、監査人はすべての取引を驚異的なスピードで検証できるようになるため、監査の質が向上し、クライアントは自分たちの財務状況をより正確に理解できるようになります。

4. リスク評価の精度向上

リスク評価も、AIを使用した自動化技術でさらにレベルアップできます。従来の方法では見逃しがちだった微妙なリスクも、AIならしっかりキャッチ。機械学習を用いて膨大なデータを正確に分析し、費用の急増や不規則な支払いタイミングといったリスク要因を迅速に特定できます。

さらに、AIツールは使えば使うほど賢くなる仕組み。データを処理するたびに、細かく何が「正常」で何が「異常」かを学習するため、より正確なリスク評価が可能になります。これにより、リスクに早期対応し、潜在的な問題が大きくなる前に対処できるようになります。

5. 監査証跡により透明性を確保

監査はプロセスが複雑になればなるほど、透明性が求められます。自動化ツールを使用すれば、データの調整や承認といったアクションすべてがタイムスタンプ付きで記録されるので、監査プロセスの過程で誰が何をしたか一目で分かります。

これにより、コンプライアンスのチェックがスムーズになり、監査プロセスの中で起こり得る問題も即座に特定できるようになります。

6. 継続的監査が可能に

自動化技術を活用すれば、従来の定期的な監査から継続的監査へシフトすることが現実味を帯びてきます。従来の監査が四半期や年度単位で実施されるのに対し、継続的監査はリアルタイムで財務データを監視し、異常を即座に検出する仕組みです。これにより、定期監査の「後追い」ではなく、発生時にすぐ対応する「先手の監査」が可能になります。

これにより、年間を通じて財務報告の透明性を保ちながら、トレンドを把握することもできます。潜在的なリスクを早期に察知し、問題が深刻化する前にプロアクティブに対処できるようになります。

7. 仕事の満足度とワークライフバランスの向上

自動化により、監査人は長時間の単純作業から解放され、より付加価値のある業務に集中できるようになり、また、スキルアップやキャリア開発に時間を充られるようになるため、モチベーション向上や従業員の定着率アップにもつながります。

さらに、ワークライフバランスも改善。反復作業が減ることで効率的に仕事が進み、ストレスが軽減され、プライベートの時間も充実させることができます。私たちの最新の調査では、監査・財務担当者の63%が、AIを用いた自動化ツールによってワークライフバランスが改善したと回答していて、昨年の46%を大きく更新した結果となっています。

まとめ

監査の自動化ツールは、単なる業務効率化ツールではありません。監査の質を向上させ、膨大な業務へのストレスを軽減することで、監査人が本来のスキルを活かせる環境を提供し、スキルアップやプライベートの時間も確保しやすくします。

これから監査業界は、テクノロジーによりさらに進化していくでしょう。自動化ツールは、監査人がより深い洞察を提供し、より多くの信頼を築きながら、働きやすさと成果を両立できる未来を後押しします。

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