業務を効率化してくれるソフトウェアは、大小問わずあらゆる監査法人にとって欠かせないツールです。でも、選択肢があまりにも多く、その多くが大企業向けだったり、特定の用途にしか対応していなかったりするため、自社に本当に合ったソフトウェアを見つけるのは困難ですよね。実際、多くの企業が探すこと自体を諦めてしまっています。
この記事では、そんなソフトウェア選びの際に役立つ、監査業務に最適なソフトウェアに必要な機能や、導入時に考慮するべきポイントをご紹介していきます。自社にぴったりのソフトウェアを見つけるヒントとして、ぜひ参考にしてみてください。
目次:
監査向けソフトウェアの必須機能9つ
理想的な監査業務向けのソフトウェアには、業務効率と質を向上させる機能が備わっているべきです。意外かもしれませんが、実は多くのソフトウェアが逆に業務フローに負担をかけるケースもあります。効率化を目指して導入したはずが、むしろ作業が滞ってしまうこともあるのです。
以下の9つは、監査向けのソフトウェアが、既存の業務を改善するために備えているべき必須機能です。ソフトウェアを選ぶ際には、以下の9つを備えていることを確認して、業務の確実な効率化を目指しましょう。
- 監査プロセスの一元化: 書類ベースの業務をソフトウェア上で一元管理できるようになることで、異なる監査間でもプロセスの一貫性が確保できます。また、各監査業務の進捗を追跡できる機能も含まれていれば、確実な監査証跡を得ることができるため、効率的な業務レビューと監査プロセスの高い透明性を確保することが可能です。これにより、効果的に品質管理、コンプライアンス、および規制への対応ができるようになります。
- 業務連携: チームメンバーが、ソフトウェア上で監査案件に同時に取り組み、監査調書をレビューし、リアルタイムでフィードバックを共有できる業務連携機能は、効率的な監査プロセスを実現するために必須です。
- 資料管理: 資料の保存・整理・検索機能は、膨大な資料を扱う監査業務には欠かせません。また、資料のバージョン変更への対応、資料同士の関連付け、監査プロセスへの資料の添付までできれば、監査中やその後のレビュー時での資料共有・取得がスムーズに行えるようになります。
- 証憑突合: 監査チームは、財務情報の正確性を検証するために、証憑資料とサンプルデータを突合する必要があります。監査業務に合ったソフトウェアは、このプロセスを自動化することで時間を節約し、監査の品質を向上させます。
- データ分析: 強力なソフトウェアは、リアルタイムのデータ分析により迅速な意思決定のために有益な情報を提供します。あらゆる資料からデータを自動で抽出・整理できるだけでなく、財務諸表内の計算結果が正確かどうかや、資料内の情報同士の整合性の検証までカバーします。
- 柔軟性: 監査の手法は多岐にわたるため、ソフトウェアに柔軟性があることは必須です。さまざまな監査プロセスやフレームワーク、そして規制の変更などに対応できる必要があります。また、組織の成長に合わせて、ユーザーの変化するニーズにも対応できなければなりません。
- 既存ワークフローへの統合: 監査人が抱える大きな課題の一つは、ソフトウェアが不足していることではなく、それを導入し十分に活用するための時間が不足していることです。最適なソフトウェアは、既存のワークフローと簡単に統合できる必要があります。これにより、時間を節約できるだけでなく、ソフトウェアのメリットをスピーディーに取り入れることができます。
- 直感的な操作方法: 直感的で簡単に操作できることは、新規ユーザーの学習負担を軽減するために必須です。シンプルな操作によりエラーも大幅に削減できます。
- 膨大なデータ処理: 監査のためのソフトウェアには、有益な洞察を得るために、膨大なデータを処理できる機能が求められます。もしプラットフォームが限られたデータしか処理できなかったり、大量のデータを扱う際に極端に重くなったりする場合、業務を効率化するという本来の役割を果たせなくなります。
見落としがちな2つのポイント: セキュリティ&サポート
次に、多くの人が見落としがちなデータセキュリティとカスタマーサポートについてです。この2つは、特に監査において、あらゆるソフトウェアを導入する際に非常に重要です。
データセキュリティ
監査向けのソフトウェアは、機密性の高い監査データや個人情報を保護するために、強力なセキュリティ対策を提供する必要があります。これには、データ暗号化、ユーザー認証、アクセス制御などが含まれます。
カスタマーサポート
スムーズな導入のために、信頼できるカスタマーサポートの存在も欠かせません。操作方法やユースケースを確認できる学習資料、ユーザーのスキルアップのためのウェビナーが用意されているかなど、事前にチェックしておきましょう。
また、ソフトウェアを提供する企業は、あらゆるトラブルを迅速に解決できるよう、包括的なサポート体制を整えておく必要があります。これには、テクニカルサポート、専任のカスタマーサービスチームの提供などが含まれます。
まとめ
適切なソフトウェアを使用することは、監査プロセスに大きな影響を与える重要な決断です。必須機能とデータセキュリティ、カスタマーサポート体制を考慮することで、自社の監査ニーズに合ったソフトウェアを確実に選ぶことができます。
本当に使えるソフトウェアとは、あなたのビジネスニーズを満たし、あなたの監査業務における目標達成を助けるものです。
また、短時間で使い方をマスターできるものほど、実際に多くの現場で活用されています。
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